【第6話】私を救ったアロマ。姉の死が教えてくれたこと。父への許しと癒し。

りんのSTORY第6話。

破綻しかけた夫婦関係を再構築する中で
他人に矢印を向けていた私が
自分の中を見つめ続け、自分を責めることをやめ
どんな私でも受け容れ、許し、
どんな私にもOKをだしていきました。

自分を立て直す3年間で助けてくれたツールが
心理学、量子力学、スピリチュアル、
そしてエッセンシャルオイル(アロマ)でした。

オイルを1滴手に垂らして深呼吸すると、
夫のことで悩み苦しむ真っ黒に荒れ狂った私の心は、スーッと平和な凪になり、
私は植物の純粋なエネルギーを夢中で嗅ぎ続け
少しずつ自分を取り戻していきました。

なんでも一人でこなしてきた私が
いろんな人の力と、オイルの力を借りて
他力を信頼し、しっかり頼った経験でした。

自分を立て直していくと夫との関係も変化し
現実を作っているのは自分でしかないということを
リアルに体験しました。

エッセンシャルオイルを毎日使っていると
33歳で自ら命を絶った姉を、何度も思い出しました。

姉は10年間、統合失調症と鬱に苦しんでいました。
動物や植物が好きだった、純粋すぎた姉。
姉ならこの植物のエネルギーが絶対わかっただろうな。

そして離婚が何度も頭をよぎった私が
どん底の時期から抜け出したとき、
心底理解したことがあります。

人って大丈夫なんだ。

なぜなら私が大丈夫だったから。

私は究極の自己信頼を体得していました。

そしてオイルとともに
鬱の自死遺族としての私が理解したこと。

人は大丈夫。
たとえ死んでも大丈夫。

姉は自死という死に方を選んだ。
私は彼女の最後の選択を尊重しています。

他者に対する信頼。信頼しているから見守れる。
自己信頼があってはじめて他者を信頼できる。

冷たいように見えるかもしれないけれど
私は自分がだれよりも温かいと思っています。
なぜなら相手の「生きる力」や「立て直す力」や「死ぬ力」を信頼しているから。

愛からの原動力ではないのに他人を心配したり世話ばかりしている場合、
一見いい人だし優しい人のように見えるけど、
相手のことも自分のことも信頼していないことと同じだったりします。

他人を心配しているようで
実は自分の心にある不安や寂しさを
他人に投影しているだけだから。

または他人の役に立つことで
自己重要感を感じようとしているだけだから。

私はそんな人たちの中で
本当の意味で相手に寄り添っている人を
残念ながらなかなか見たことがありません。

結局どこかであきらめたり面倒になったり
疎遠になったり線引きをしているのがわかるから
とても中途半端だし、ときには偽善にみえる。

そんな中途半端な優しさや同情で依存関係になって
相手の自立の機会を奪うくらいなら
この地球にうまれた意味を持つ
その相手の生きる力と死ぬ力を
本気で信頼して本気で見守る覚悟をもってほしい。
と個人的には思います。

これは10年間苦しんだ姉をみてきたから、
そして最後までずーーーっとあきらめず
本気で姉に寄り添って支えてきた母の愛
みてきたから、わかることなのかもしれません。

人はそんなに弱くない。
人はあなたが思っているほどかわいそうじゃない。
勝手に「かわいそうな人」をつくりあげないで。
もしだれかを救いたいと思うのなら
本当に救われたいのは、あなたなのです。

他人を見ているようで
すべては自分の中を映写機のように
他人に映し出しているだけなのです。

だからいつも
「世界には自分しかいない」と言ってるの。

エッセンシャルオイルを使いながら
私の中で父への許しと癒しも起こりました。

ずっと「父は母を苦しめている悪者」
と思っていたけど、そうではなかった。

私は母のフィルターを通して父をみていただけで、
母の心とシンクロして父を嫌っていただけだった。

母から自分を切り離したところから父を見ると、
父をそうさせていたのは、
父を陰で馬鹿にし怒りをためていた母だったのです。

私が会社のストレスを吐きだすために
夫を批判し怒りを吐きだしていたように。
(私は母と同じことをしていたのですね。)

それがわかった瞬間を、今でも覚えています。
涙がとめどなくあふれ、私の心が解けていきました。

母が父を否定することは、
私の半分を否定されることと同じだから、つらかった。

そうはっきり自覚したとき母に宣言しました。

「もう父の悪口は聞かない。だから私に父の悪口を二度と言わないで。」

このとき私は39歳。

何十年も母の愚痴をきいてきたのは
どうにかして母に幸せに生きてほしかったから。
でも父の文句を言い続ける母と、
それを受け入れながら苦しみ続ける私自身と決別した時でした。

私の中で父への許しと癒しが起きた数か月後
父は、少し持病が悪化しました。

私は子供たちとちょうど帰省していて
父はむくみがあったけどまだ自宅にいたので
30年近く触れることすらなかった父の手に
私はハンドマッサージを施して群馬へ戻りました。

その翌日、
父は本当にあっというまに亡くなりました。

まるで私に会うのを待っていたかのように。
まるでお互いの癒しが起こるのを待っていたかのように。

こんなにあっけなく亡くなるなんて
家族のだれも思っていなかった。

父が生きているうちに
私の中で赦しと癒しが起こってよかった。
それは私自身が許され癒された瞬間でした。

私は父の子供だから。
父の半分は私だし、私の半分は父だから。

第7話へ。

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