【第2話】「あいつら絶対許さない」 ~早く卒業式がくればいいのに~中学いじめの暗黒時代
りんのSTORY第2話です。
小さな村で友だちと仲良く楽しい小学校生活を経て
姉の高校進学の関係で小6で秋田市内へ引越し・転校。
暗いわけでも目立つでもなく
ごくごく普通の女の子だったけれど
なぜか転校先でごく一部の男子から
言葉や態度によるいやがらせを受けるようになります。
小6の男子なんて本当に精神的に子どもだし
きっと軽い気持ちで言っていただろうけど
人生で言われたこともない言葉に
私はとても戸惑い傷つき
でも誰にも相談もせずに
じっと耐えて過ごしました。
小学校の全員がそのまま同じ中学へ。
中1は緊張感があったのか
私は学級委員を任されたり
合唱祭でピアノ伴奏を引き受けたり
女子テニス部で先輩にビビってたり笑
みんなが夢中で過ごしていたように思う。
そして迎えた最悪の中2の2学期。
※注意:今から少々言葉が悪くなりますwww
むだに身体だけデカいのに
胆は小さい男Sが暗幕者となり
チビ男を手下にして、けしかけて、
私が小学校のときに言われた言葉を
チビ男が私に投げつけてくるようになったのです。
私は二人と話したこともないのに、
席替えで突然そんな日々が始まりました。
みんなの前で。
毎時間、毎時間、毎時間、毎時間。
苦痛で苦痛で。
消えてなくなりたかった。
チビ男が吐き捨てるように私の頭上で叫ぶ言葉に
なぜか私は一言も返さずじっと机に座ったまま
耐え続けたのでした。
あんなチビ、机けとばして
張り倒してやればよかったのにねw
でもあのときの私には出来なかったのです。
暗幕者Sは、暗幕者なので(笑)
自分では手を下さないけれど
チビ男のやることをニヤニヤしながら見てた。
唯一、暗幕者Sが手を下したのは
廊下を通りかかった私に
なにか投げつけてきたこと。
私のももに当たって一瞬激痛が走り
トイレでそっとスカートをまくってみたら
ひどいミミズ腫れになっていました。
軽く傷害事件w
3学期は下火になったけど
その波及はジワリと
他学年や他クラスの男子に広がり
男子の中でも精神年齢が低いタイプは
便乗してくるやつもいた。
「事実」は違っていたのかもしれないけど
私の中の中学時代の「記憶」は
長らく、そう、40歳頃まで、
「男子からいじめられた時代」のままでした。
あの時いつも思っていたのは
「早く卒業式がくればいいのに。」
卒業式さえくれば
こいつらとは一生会わなくていい。
はやく卒業したい。
はやく卒業したい・・・
女子とは仲が良かったので
放課後のテニス部のためだけに
通学していたようなものでした。
だから中2のときから決めていました。
「高校は女子高以外は絶対にいかない」
そして
大人になっても変わらない私のクセは
辛いことはだれにも相談しない。ってところで。
若干14歳の私は、親にもだれにも
辛さを吐き出さなかったので
家で突然涙が出て止まらず
部屋で一人、号泣していたことが時々ありました。
☆
人に話すことで楽になったり
過去の癒しが起こったりすることはあるけど
私がいつも求めるのは
「楽になること」じゃない。
根本解決することなのです。
でも今起こっていることに対して
だれかが根本解決してくれるなんて、ない。
現実を変えるのも変えないのも
結局「自分」だから。
人がなにを言ってくれようと
どんな素晴らしいツールがあろうと
すべては自分なのです。
☆
中3でクラス替え。
クラスの男子は本当にオトナないい奴ばかりで
受験もあってか、落ち着いて過ごせました。
暗幕者Sとチビ男の業は
私の「男性への恨み」を決定づけ
その後の人生にとても大きな影響を与えたのでした。
あれから25年間
ずっと恨みと憎しみと怒りと一緒に
「あいつら絶対ゆるさない。」を握りしめていたし
「中学のやつら全員見返してやる」
という根性だけで20代と30代を歯を食いしばって
勉強も仕事もがむしゃらにこなして生きてきた。
Sとチビ男の顔を思い出すと
いつも苦々しい記憶がよみがえり
秋田に帰省してチビ実家の前を通るたびに
家をにらみつけては「いつ苦情を言いにいこうか」
と本気で考えていました。笑
あの家に
確実に私の念が飛んでたね!(笑)
でも許せない想いや見返してやるという思いは
実は一番「周りの人」を責める生き方であり
そして一番、自分が苦しむということも知らずに
ずっとずっとそのエネルギーで私は生きていたのでした。
なぜなら人は、
許せない過去の相手が
いま実際そばにいない場合
周囲の人に投影して、周囲の人の中から
「許せない人」を作り出して
「許さない人生」を無意識に選んで
生きるようになるから。
そしてその「許さない生き方」を
否応なく変換させなければいけない出来事が
40歳前後で起こります。それはまたのちほど。
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